Onyx Vesperのプリロード調整

OrangeにはOnyx RacingというメーカーのVesperというハブを使っている。


このハブの特徴はなんていったって無音、0ノッチだろう。
ハブは爪を使って引っ掛けて回る仕組みが一般的だがこのOnyxはスプラグクラッチという仕組みを採用している。
スプラグクラッチがなんなのかについては俺もよくわかってないので別のところで調べてほしいが、この仕組みによってクランクを回せばすぐにホイールが回るしさらには所謂ハブサウンドみたいなものを発生させず無音で回転するのである。

このハブを使い始めておよそ10ヶ月余りが経過したところだが何やらガタが出ている。
ホイールを掴んで左右に動かすとわずかにだがカタカタするのである。

エンドキャップだったりカセットだったりが緩でたりするとこういうカタカタした症状がでたりするもんではある。
という訳で精神衛生上こういうのは放置すると良くないし取り返しのつかない故障にも繋がるので早々に直そうと思った。

で、ホイールを外してどんな感じになっているのかを確認してみる。
とりあえずカセットを摘んで動かしてみるとカタカタ動くのである。

緩んでるのかなと思って締め込もうとしてもこれ以上は締め込めない。
なんでやと思いカセット外して確認するとフリーボディがカタカタしていることがわかった。
そしてエンドキャップを見ると何やらブレーキ側に締め込めるような切掛けがある。

どうやらカップアンドコーンよろしく球当たり調整的な機構があるようだ。

という訳でOnyxのホームページでマニュアルを確認するとPreload調整なるものを発見した。


ドキュメントは用意されておらず動画しかないのだが、それを見てみるとやはりこのエンドキャップの締め込みによってハブのガタ付きを調整できるようだ。
どうやらスプラグクラッチを採用するにはこういう機構が必要なようで、動画を見ていると使い始める前にちゃんと調整しろと言っていた。
他のブログとかも見るとアクスルの締め具合によってスプラグクラッチの噛み具合にも影響があるようで、推測するにこの調整機構は後から追加されたものっぽい。
当初のは調整機構がないみたいでアクスルを締めすぎるとスプラグクラッチが常に噛み合った状態になってしまうらしい。
これを解決するためにアクスルの締め具合とは別にあらかじめ美味しい位置でプリロードをかけておきましょうと調整機構が加わったようだ。
俺の場合はプリロードがあんまかかってない状態なんだと推測。
完組で買ったホイールだったからというのもあるが初見殺しな仕様に不親切極まりないと思ったが初めに確認しとけと言われたらそれまでだし文句を言ってもどうにもならないので動画に従って作業をしてみる。

この作業を行うに当たって20mmのコーンスパナが2本必要になるみたいだ。
厳密には1本が確実に必要でもう一本は普通のレンチでも良さそうだ。

20mmのコーンスパナと言うのは割と特殊なサイズでどうやらデュラエースの何かに使うものらしい。
そういう訳で手元には残念ながらなかったので渋々Amazonで購入することにした。
高トルクかかる場所でもないはずなので工具の精度は気にせずとりあえず最安値だったものを買う。そんでもってついでに前々から欲しかった薄刃のモンキーも買ってしまった。




工具が届いたので早速作業を開始する。
この作業をするためにはローターを外す必要がある。ローターのネジが当たって工具が入らない。
センターロックの場合は外さなくても作業できるかもしれない。めんどくさい。


で、まずは外側の緩みどめを緩める必要がある。
ここで早速2本の工具を使う!
内側の切掛けにコーンスパナをかけて外側にレンチをかけて外側の方を反時計回りに緩めていく。
これによって内側のプリロードをかける側がいじれるようになるのである。

と思ったが外側のリングが全然ゆるゆるで指だけで余裕だった。

これが全開まで緩くなった状態。

さて、次はプリロードの調整だが上にも書いたようにアクスルの締め具合に影響を受けるため調整は必ずフレームに取り付けて行うとのこと。

しっかりアクスルを締めて作業開始


上の写真のとおり内側の切掛けを回していくとガタを調整できる。

案外緩くないので工具ないと厳しいかも。
時計周りに回していくとどんどん締め込まれていってガタが減っていく。
何度か締めたり緩めたりしてたらガタが取れる位置まで締めると少しギュッとした感触があった。という訳で絶妙にガタが取れる位置に調整してみる。確認はタイヤを掴んでガタガタするばすぐにわかる。

結局このぐらい締めた。といっても全然見た目じゃよくわからない。

まぁそんな感じで外側のロックを締めれば作業は終わりだ。こっちはある程度までは指で締められるので指で締める。んで最後は工具って感じ。

ここでようやく二本目の工具が登場

内側が動かないように固定しつつ外側をクッと締めれば終わり。
ローターを戻して完成。


こうやってやってみたらとてつもなく呆気なく終わる作業ではある。出来れば取説とかつけてくれれば良かったのにとおもった。

作業後にホイールを掴んで動かしてみたところ調整前にあったようなカタカタはなくなっていた。
これでまだまだOnyxのハブを使えそうで安心した。


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