フラットマウントの罠

ragley trigを購入する上でちょっと懸念してたフラットマウント
やはり一筋縄でいかなかった

そもそもフラットマウントってのはディスクロードとかに最近使われている規格でマウンテンバイクによくあるポストマウントと比較して140mmローターが使えるという利点がある
ブレーキ性能をそこまで求められないロードバイクでは140mmか160mmが使えれば十分なんだろう

普段マウンテンバイクばかりいじっている俺にとってフラットマウントを触るのは初めてのこと
ドロップハンドルを使いたくなく普通のレバーを使いたかったがここが引っかかってちょっと悩んだ
しかし調べるとアダプターを介すことでポストマウントのキャリパーが使えることがわかりそれならポストマウントを使おうと準備を進めることにした

既にダラダラ書いているが結論からいうとフラットマウントのフレームにはフラットマウントのキャリパーを使用するのが無難であった
マウンテンバイクで使われているポストマウントに比べフラットマウントはまだ登場から日が浅く規格化がしっかりしていないと思われる
要はフレーム相性があってポストマウントのキャリパーは使えない可能性があるということ

今回手に入れたragley trigはまさにそれでポストマウントアダプターをつけようとするとアダプターがフレームに干渉してしまう

最初は160mmのアダプターだからダメなのかと思いワイズロードに飛んでって140mmのアダプターを購入した


がこちらも干渉しまくりで全然取り付け無理だった

ragley trigの紹介文には160mmローターが使えると書いてあるが、それはフラットマウント前提でポストマウントは全く考慮されてないのだろう

なので仕方なくフラットマウントのキャリパーを物色することにした
しかしこの検証のためにアダプターを買いすぎてしまった
これだけで定価ベースで1万円近いと考えるとバカバカしい

調べているとどうやらシマノのフラットマウントのキャリパーは見た目が違うだけでグレードによる違いはほぼないようだ
なら見た目だけの話なので最新のグラベルコンポであるGRXを購入することにした

運良く国内に在庫があり発注から3日程度で家に届いた

フラットマウントキャリパーは前後で形が異なるためそれぞれちゃんと用意する必要がある

ちなみにフロント側はアダプターで問題なくポストマウントキャリパーが取り付けられていたがやはり見た目のスマートさは皆無なのでせっかくだからフロントもフラットマウントキャリパーに交換する




そして開けてびっくりなのがまたしてもアダプターなのだがフロントキャリパーには140mm、160mmのアダプターが付属するのにリアのキャリパーには何もついていないのである

とりあえず140mmローターは持っているので問題ないがいざという時のために160mm用のアダプターも用意しておく



フラットマウントキャリパーはマウンテンバイクでよく使われているバンジョー付きのホースではなくオールドスクールなストレートなホースを使う

これはよくあるバンジョー付きのホース


これはバンジョーなし




当然キャリパー側にはオリーブ等の取り付け部品は付属しないため別途用意が必要である(BH90)
ホース買えば大丈夫だが今回ホースは既にあるため仕方なく用意


取り付けボルトも必要になるが使おうと思ってたDeoreはバンジョーを使うホースではなかったため再利用することに

下手にSLXとかXTとかにしておかなくてよかった…

さてホースの取り付けの前に長さをちゃんとはかるためキャリパーをフレームに取り付ける必要がある
フロントは特に何も考えることはないが問題はリア側だ
フラットマウントの場合、フレーム側にタップが切ってあるのではなくキャリパー側にねじ山がある
チェーンステーの下側からボルトを入れてキャリパーを取り付ける
上側の飛び出しは13mmとマニュアルには規定されているのだがフレームによって必要になるボルトの長さが異なってくる
そして添付品としてついてくるボルトは35mmぐらいある長いのしかない

つまりフレームによっては別のボルトを別途手配する必要があるのである
ragley trigはフレーム側の厚みが10mm程度しかないためやはりボルトを用意する必要があった
最悪なのは仕様だけにとどまらずボルトの値段もだ
1本ごとのバラ売りだし一本あたり500円もする
少なくもというか絶対に2本必要なのでこのボルトだけで1000円もかかるのだ
ボルトぐらい全種類つけておけよと心の底から思う


ボルトの手配に毒を吐いた後、無事にキャリパーを取り付け
次はホースの取り付けを行う

ホースの取り付けにあたっては特に気にすることはなく他のキャリパーと同様である
キャリパーに刺さるホースの奥行きは11mmなのでホースの長さを決めたらそこから11mm外を切断する

あとはオリーブを取り付けてキャリパーに取り付けるだけ

その後ブリーディングを行なったがこれはいわゆる普通のシマノと全く同じ方法である
しかしブリードニップルの位置がとても良くなくリア側はフレームが邪魔でホースをつけにくい
ブレーキパッドの位置から離れているがホースつけにくいとやはりオイルの飛び散りを心配するしこれはほんとどうにかならなかったのか

そしてもう一つ嫌なことを発見してしまった

ブレーキパッドだがロード用はどうやらナロータイプというのを採用しておりシマノのマウンテンバイク用ブレーキによく使われている2pod用パッドが使えない
測ってみると差は歴然


フラットマウント用のパッドはマウンテンバイク用に比べて5mm程度幅が狭い
普段ブレーキパッドはaliexpressで安物を大量購入しているがこのサイズだとあんまり安いのがない
探せばあるんだろうけど何故共通にしなかったのか…

そしてブリーディングも無事に終わりなんとかブレーキの取り付けが完了


あともひとつパッド取り付けるボルトだが何故かマイナスだ
一昔前のXTRかよ!

すげぇイライラするこれ

なんだかんだで作業時間は1時間もかからず終わり

パーツ集めるのがとにかく時間かかるのがほんとだめなやつ

早速使ってみたがブレーキの効きが弱い
エア抜き失敗したような感覚もなくちゃんと動作しているのだがどうにもフルロックしにくい
なんでやとブレーキ握りながら前後にガクガク動かしてたらなんとキャリパーが負けてちょっと動いてる
動いてるというか固定位置が悪いせいか引っ張られているようだ
こりゃメタルパッドに交換してもあんまり効果ないだろうなぁ

まぁ効くからいいけど取り付けるのも大変だったしというか金かかったし効きも微妙となるとやはりフラットマウントは避けるべきだったか…と思ってしまう

(追記)
別記事にも書いたけどブレーキが効きにくい問題はシマノのローターを使うことで解消した。
ついでにパッドが当たってシャリシャリ鳴り続ける問題も同時に解消。
原因は全てテクトロローターにあった。
どうやらテクトロローターはシマノローターに比べて厚みがあるようで若干調整がシビアだったようだ。
マウンテンバイク用のシマノキャリパーは割とパッドクリアランス広くてローターを選ばないんだけど、フラットマウントは若干狭いのか厚いローターを使うとこんな感じのトラブルが発生する気がする。
まぁマウント台座をちゃんとフェイシングすれば問題も起こらなそうなんだけどフラットマウント対応のフェイシング工具はべらぼうに高いから素直にシマノローターを使うべきだなと思う。
ちなみにテクトロローターをつける前に一瞬使ったアシマの140mmローターもマジで全然効かない。
当たりがかなりつけば効くようになるとは思うけどその頃にはパッドも減り交換時期になってそうだからもう全くオススメする気が起きない。

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